■相談者について
50代女性
9DKの戸建てに家族3人
80代お母様(在宅介護・要介護4)
■オーガナイズ作業費用
1日5時間14,000円(介護割引)
■サポートにかかった期間
半年<電話・メールサポート継続中>
ご家族が、家の中のすべてが気になり、優先順位を決めかねていたため、「お母様の安全と自立を助ける片づけ」から始めることをご提案しました。
・お母様が歩行器で安全に移動できる動線を確保する
・お母様が片づけたい気持ちから、2階に上がるので、それを防ぐ
・介護に必要なものを、お母様もご家族も使いやすく収納する
そして、お母様の「片づけたい気持ち」を充たし、自立を促し、家族も維持できる収納の仕組みを作る。
お母様の部屋には、祖母の衣類が入ったままの和ダンスがありました。
介護に必要な紙おむつや、医薬品、衣類等が床やテーブルに置かれ、
鏡台まわりには、ご家族のモノも床に置かれていました。
廊下に面した障子戸からは出入りできません。
廊下は歩行器・車椅子が通れません。
1間半の押入れは、普段使わないものが入っていって収納できないため、布団など床に置くモノが増えて、生活空間が狭められています。
2階の6部屋は、すべて床がモノで占領されていました。
お母様は、散らかった様子が気になるため、体調が良いときは2階に上がり、1階の衣類やタオルを2階のタンスに入れようとするので危険でした。
お母様の片づけは、探してきた空き箱に床にあるモノを入れる、床の衣類を畳んで積むという方法のため、どこにあるか分からなくなって探すことが増えていました。
認知症の影響もあり、片づけているというより、移動しているだけのご様子でした。
①1階和室床にある衣類を種類別に段ボールに入れることから始めました。
ご家族の洗濯の頻度が少ないため、着替えのための衣類が多く、散らかる原因になっていました。
日常の家事時間の配分も見直しながら、タンスに収められる量を、ご家族と一緒に分類して選んでいきました。
②祖母の和ダンスが開けづらく、お母様一人では開閉できませんでした。
また、お母様がタンスのある2階へ、衣類やタオル類を収納しに行ってしまうので、それを防ぐために、タンスを入れ替えました。
③ご家族は、「いつか使う」「使わないと思っても、もったいない気持ちが強く、捨てられない」「捨てることに抵抗がある」「どれが大事か分からない」と、何も手をつけられないでいましたが、今回は「お母さまの安全と自立のために・・・」という気持ちが、背中を押す形になりました。
迷いながらも、廊下に置いてあった紙袋100枚を分けて、紙袋の数を減らしました。
ベッド~廊下、ベッド~トイレ、ベッド~台所への歩行器・車いすの動線が確保できました。
タンスに収納する衣類を減らし、廊下側に合ったタンスや収納も使用できるようになりました。
お母様が、衣類やモノを違う場所に入れる行動範囲が、1階だけになるように収納スペースを増やしました。
押入れに介護用品を収納しました。
きれいにする片づけではなく、使いやすく、手間なく維持できる方法を重視し、ケースに入れ替えず、おむつもパッケージでパッと分かり、使い分けられるようにしました。
ご家族も、キッチンのストックの片づけなどを始められましたが、1ケ所片づいても、まだ片づかない場所が気になり、ご自分を責めてしまう方です。
・小さいスペースでも、できた事を認めて自分を誉める
・家族が暮らす空間が最優先。そのために、使用しない部屋が、一時置きの場所になってもいい
ことをお伝えしています。
今後は、今の状態を維持しながら、
迷うモノを「手放すメリット」「手放さないメリット」を考え、キッチンやご自分のスペースのオーガナイズをしていく予定です。
ご家族の状況に合わせて、今後も継続します。
一般社団法人日本ライフオーガナイザー協会
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